2004/05/01(Sat)

 朝食は“KATZ'S DELICATESSEN”へ。

 

 店内に入ると、まず小さい紙が渡される。で、個々のカウンター(非常に横長で、ホットドッグ用とかサンド用とかに分かれている)で注文する。やはり、パストラミサンドを食べないといかんだろう。ということで、パストラミサンドらしき横文字が書いてあるカウンターへ。で、入り口でもらった小さい紙に値段を書いてもらう。その理由は後ほど。
 で、まずは味見としてパストラミのかけらを食べさせてもらえる。これでよければ作ってもらう。本当は「単に肉の味がわかればいいNOと言える日本人」だったらNOと言って、別の商品を注文することができるのだが、オレはYESと言う日本人なので素直に従う。サンドイッチの厚みは隣に置いたダイエットペプシ(向こうは青い缶)と比較しておくんなせぇ。

 写真で見ると伝わりにくいかもしれないが、パストラミビーフは非常に温かくやわらかい。しかも、ジューシー。ローストビーフのパサ感とは全然別物。ピクルスも秀逸。実はきゅうり系の丸かじりは苦手なのだが、これは旨い。手首から人差し指ぐらいまでの長さのきゅうりであっても苦にならず4本とも完食。ただ、その奥にトマトのピクルスはダメだった…
 お腹いっぱいになり精算。ここでさっき金額を書いてもらった紙と代金を渡すシステム。ちなみに、この店は現金のみ。行かれる方は注意してもらいたい。
 店を出て地下鉄で約40分ぐらいかけてブルックリンにある(というか、JFK空港の隣にある)アケダクト競馬場へ。地下鉄(駅は地上だが)を降りると、目の前にスタンドが。

 さしずめ、府中本町といった感じ。で、メインスタンドへ。

 メインスタンドクラブハウス(入場料は2ドル)に入り、入り口付近のおばちゃんからレーシングプログラムを買う。有料かよ。でも、この日の全レースの出走馬のデータが掲載されている(競馬新聞のようなもの。ちなみに、ほんまもんの競馬新聞は場内で“Dairy Racing Form”が売っている。で、場内をうろついていると、この競馬場が舞台となった、第1回の“Breeder's Cup”の写真が飾ってある。そして、競馬の殿堂入りを果たした調教師と騎手の写真も飾ってあった。ピンカイJrは離れていても一目でどこにいるかわかってしまう顔だ。

 そうこうしているうちに、12:00となり国歌斉唱。ちなみに、第一レース開始は13:00。

 一般席2Fのスタンドからはこんな感じでレースを見ることができる。で、これがゴール前。昔の日本の競馬場のごとく非常にシンプルな作り。コース全体はそれほど広くなく、中京競馬場が少し大きくなったような感じ。行った事ないが。

 さて、レース。左の写真の下半分はパドック。この競馬場はこんなところにパドックがあるので、ここから、コースに出てくる。本馬場入場もなにもあったものじゃない。で、真ん中がゴールの瞬間。そして、表彰となる。ゴール前向かいに表彰スペースがあり、勝った馬は日本のように後検量なしでいきなり記念撮影となる(6の馬が目立つが、その手前にいる馬が勝った馬)。ちなみに、「パパパ パッパパパー パッパパパー パパパパー」というおなじみのレース前のファンファーレもここで吹かれる(オッサンが一人で吹いている)。

 レース終了後はパドックで鞍やらの装備品を外して真ん中の写真のようになる。ジーンズを引っ張って「こんなにやせましたよ」という写真を掲載しているダイエット食品広告のようだ。右の馬はレースに出る馬の同伴をする馬。「あー涼しい」という吹き出しが似合う。付けないが。

 この裸馬は次のレースに出る馬。どこからともなく現れて、パドックに入っていく。そして、装備品を付けてレースに臨むということである。

 ところで、誘導馬が非常に凛々しい。お客さんと誘導馬の騎手が柵越しに話す画もあった。ビバ自由の国。日本でこの手のことをやると、大崎昭一の件のように誤解される可能性大だ。

 これは昼に場内で食べたピザ。見てのとおりでかい。

 さて、この日はチャーチルダウンズ競馬場で“Run for Roses”第130回ケンタッキーダービーが行われた。この日に向けての数日間、こっちでは一般の新聞でも特集が組まれたりと、国を挙げての一大イベントとなっている。日本ダービーもここまで盛り上がるとうれしいのだが、朝日新聞が2ページ見開きで特集を組むとは思えない。
 で、ここアケダクト競馬場でも場外発売がされており、当然ながら馬券を購入。買い目は1番人気・ここまで6戦無敗の“Smarty Jones”から、6頭に5ドルずつ流して30ドル購入。 

 結果は、なんと1着がSmarty Jones!そして、2着には買い目に含んでいた“Lion Heart”が入り、この組み合わせではそれほど配当はつかないだろうと思っていたのだが、なんと、33倍以上の中穴。ということで、この日はトータル約110ドルの勝ちとなった。ちなみに、これは関係者へのお土産代となった。
 写真は表彰式の模様。Smarty Jonesはこの後、中1週で行われた“Preakness Steaks”にも勝ち、無敗の三冠馬へ王手となった。この馬の最新情報はこのサイトが詳しくて見やすい。

 ところで、ケンタッキーダービーといえば、本馬場入場の際に観客が“My Old Kentucky Home”(ケンタッキーフライドチキンのCM曲)を歌うのだが、その音声は場内に流れなかった。残念。やはり、一生に一度は現場で見てみたいレースだ。音が聞こえないアケダクトでも胸にこみ上げてくるものがあっただけに。

 さて、馬券があたって上機嫌になったオレは夕食として“PO”というイタリアンレストランへ。まずは白豆のオリーブオイル添えが乗ったバゲットが出てくる。これが非常に旨い。メインを食ってしまうぐらいの勢いだ。

 その後はミートボールのトマトソース煮。微妙にバルサミコが入っている。このソースと上のと別に出てくるバゲットを絡めて食べると、バゲットが進む進む。

 次に、白豆のラビオリ。ラビオリの中身は細かく刻まれた白豆。ブラウンソースと相まって初めての味わい。こんな濃厚なイタリアン初めてだ。

 食後は、カプチーノとカンパリグレープフルーツソルベ。特にソルベはオレ的ソルベ選手権のベスト1といってもいいぐらい旨い。

 ちなみに、この店は現金かアメックスしか使用できないので、支払い時には注意を。競馬場経由で現金持っててよかった…