ラ・リングア・オチアイ
ラ・ベットラの落合務氏が紹介したシェフが腕を振るうイタリア料理のお店。
 左上から、自家製ソーセージと野菜の煮込み(名称失念)とバジルペースト、スパゲッティ・プッタネスカ、子羊の炭火焼、クレマカタラーナとプロフィッテロールの盛り合わせ、アイスラテ。

 このお店の価格設定は、前菜→パスタ→メインとパンがついたコースが3,990円、デザートは500円、ワインはデキャンタ500mlで1,500円、カフェドリンクは個々の値段(アイスラテは600円ぐらい)という価格設定となっている。

 自家製ソーセージと野菜の煮込みは、あっさりしたスープの味とソーセージに含まれたハーブのいい意味でのクセが心地よい。また、このお店は野菜を取り寄せているのだが、この野菜一つ一つの味の輪郭と甘みがはっきりしており旨い。たとえば、タマネギだったら舌に乗せた時点でうっすらと甘みを感じさせてくれたり、にんじんだったら噛むと特有のクセを持ちつつもほんのりした味が広がるという具合。また、バジルペーストをソーセージや野菜に乗せて食べると、あっさりした味にバジルとオリーブオイルのやや濃厚なコクが加わる。
 
 スパゲティ・プッタネスカは、娼婦風のスパゲティという意味のもので、トマトソースのコクとオリーブの食感と味が印象的な味。これに後から赤唐辛子の辛味がじんわりと口に広がる。これが過剰に辛いというものではなく、その全体のバランスを壊さないバランスがいい。
 
 子羊の炭火焼グリルは、噛めばじんわりとそして濃厚な脂が広がる。クセもほぼ皆無でいい意味で羊の特徴を感じることができる。また、ここでも添えてあった野菜のグリルが、肉の脂を緩和させつつ、みずみずしい味で肉とのいい階層を作ってくれる。

 デザートのクレマカタラーナ(セミフレッド)は、濃厚な味を作る焼かれたカラメルと、ぎゅっと詰まった本体のコントラストが秀逸。プロフィッテロールは、シュー皮にクリームが入っており、それにチョコソースとベリー系のソースがかかったもの。特にベリー系のソースとの相性がいい。

 アイスラテは上の泡がこぼれそうでこぼれないというもの。デザートの甘さを上手くひきしめつつ、味を広げてくれる。。

 前菜もパスタもメインも各10種類ぐらいあるので、その日の気分で「肉がっつり」や「魚あっさり」といった組み合わせが可能なのがうれしい。そして、この店の野菜の味は一度試す価値アリ。