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2006年09月09日
上野・「藝祭」、愛玉子、カヤバコーヒーをめぐる「ひる・たびさんぽ」
例えば、ラーメンやうどん、あるいはナゴヤめしだったり、沖縄料理だったり。「○○を食べに、△△へ行こう」という旅が定番化して、もう何年も経つ。でも、○○なんて決めずに、フラフラとただ漠然にするちょっとした遠出だって、いきなり予期せぬ食べ物や飲み物とかに遭遇することがあって、結構面白かったりする。
自分は神奈川県相模原の人なので、勤め先エリアの周辺か、小田急線沿いしか知らなかったりするのだが、自分にとっては、まだまだ知らない東京、あるいはもっと遠いエリアもあって、そんなエリアが、この日記を御覧いただいている皆様にとっては、実は近所だったなんてこともある。
色々なエリアで食べることができるランチを目当てに、歩いたり電車に乗ったり車に乗って遊んでみるのが、「ひる・たびさんぽ」です。
さて、この日は上野のちょっと奥まったところにある、「愛玉子」を食べるべく上野駅を降りてお店に向かったのだが、たまたま、東京藝術大学にて開催されていた「藝祭」に遭遇したので、キャンバスに入ることに。
入口に展示されていた、赤ん坊をモチーフにしたこの作品は、お神輿になっている。パンフレットによると約1ヶ月程度で作り上げてしまったらしい。で、キャンバスの奥に進むと、学生がデザインしたTシャツやアクセサリー、彫刻のガチャガチャなんてのが売られている各種模擬店を横目に見て、校舎内で行われていた展示を見る。
で、目の保養の後はお腹の保養。向かったのは、沖縄の島豚や焼きおにぎりなどがメニューに書かれていた「もんしぇん」という模擬店。ちなみに、もんしぇんとはこの映画から取ったもの。目の前で焼かれていた島豚のソーセージと、なぜか置いてあった「獲れたて新鮮クジラ」の2品を注文。
島豚のソーセージは、薄めの皮の食感と肉のやわらかさがマッチした一品、甘さをも感じさせる脂身の旨みと肉のエキスが口の中に広がる。一方、クジラは味付けのタレに漬け込まれていることもあり、固さや妙なしつこさはなく、牛肉っぽさの後にいい意味でのクセが効いた味。ビールが飲める人にとっては、この二品っていいんだろうなぁと思う。
さて、あまりに藝祭を見てしまうと、本題を達成できなくなるので、敷地の外にでて愛玉子に向かう。趣のある和菓子屋さんの横にある、車が一台通る程度の路地を抜けて、交差点を真っ直ぐに進むと、目に入るのがこの看板。
いかにも感が広がる看板である。さっそく、店内に入って店内を見ると、味わい深いメニュー書かれた看板や、この愛玉子の原料となる桑科の果実が目に入る。
看板にも書かれているが、愛玉子は「オーギョーチィ」と読む。愛玉という果実の種子を木綿の袋に入れて、水の中でこの袋をもむことで水が固まりこの食べ物になる。ちなみに、愛玉というのは、この果実を見つけた子供の名前のことらしい。
で、これ自体には味がないので、レモンシロップをかけて食べるのが主流となっている。ということで注文したのは、オリジナルのオーギョーチィと、アレンジバージョンのチークリーム、そしてチークリームワイン。
・手前がチークリーム(500円)、奥がオーギョーチィ(400円)
・チークリームワイン(600円)
まず、オリジナルを食べると、ゼリーよりも固く寒天よりやわらかいという、不思議な食感。そして、想像以上の無味。とはいえ、レモンシロップと一緒に食べると、噛んで細かくする度に、レモンシロップと一体になった不思議な味わいが広がる。
次に、アレンジ版のチィクリーム。これは、バニラアイスが加わることで味に膨らみが出て、「食感を楽しむ」から「味を楽しむ」への変化を感じるのが面白い。そして、赤ワインを入れたチィクリームワインは、ワインの酸味と一体になるアイスの甘さが、一層濃厚に感じる。個人的には、これが一番オススメ。
「なるほど」という経験値を得られたのは、非常に楽しいことなのだが、惜しいのが、店員さんの接遇があまりよくなかったこと。自宅のリビング的にテレビを大音量で見ており、客席のテーブルに郵便物とかを置きっぱなしにしていたのが残念であった。
そんな複雑な気持ちを整理すべく、先に通り過ぎた交差点に戻って、入ったのがカヤバコーヒーというお店。
通る人がみんなこの建物を見ているのが面白い。店内に入って注文したのが、玉子サンドとルシアンという飲み物。
玉子サンドの中身が焼き玉子とは思わなかった。そんな、出来立ての玉子サンドを食べると、指がヤケドしてしまうのではという勢いぐらいに、ものすごく熱々。でも、からしマヨネーズとの相性がバツグンに旨い。また、ついてくる塩を少し振りかけて食べると、シンプルな作りゆえに、感じる味の幅が広くなる。
そして、ルシアンとはコーヒーとココアをブレンドしたもの。ココア主導なので、クリームと砂糖を少し入れることにより、旨さとカップの中の落ち着きが増す。どちらも自宅でも作れそうな気配も感じたのだが、看板おばぁちゃんが作った味わいには、追いつけそうにない。そして、食べ終わると、妙に寂しさを感じてしまった。
お店を出て、道の向かいにあるこんな建物に向かう。
元々、酒屋だった建物の取り壊しが決まったことに対して、文化財として保存すべく現在の場所に移設したものである。中を見ることもできるのだが、砂糖を保存する木箱と、天秤秤が印象的であった。
散歩にしては範囲が広く、旅にしては行動範囲としては狭いのだが、やはりこのエリアは奥深く興味深いエリアである。
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カテゴリー : [ 甘いもの|カフェの食事|ひるたび・さんぽ ] 記事の編集 takapu : 2006年09月09日 23:57
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コメント
【にこちゃんさま】
グリーンカレーに春雨というのは、実は相性が良さそう!
…と、マイ趣向はうずいています(笑)。
愛玉子は、本当に古い歴史のあるスイーツなんです。
で、銀座に「もしかしたら、これは愛玉子では?」というメニューを
発見したので、それは後日報告予定です。
投稿者 takapu : 2006年09月11日 23:52
もう10年以上も前のことですが、藝祭に行ったことがあります。
そのときは模擬店でグリーンカレー食べましたよ。
(ご飯ではなく春雨が入ってましたが・・笑)
愛玉子は割りと最近のスイーツかと思ってましたが、
看板の市内局番が3桁なところをみると、
かなり前からあったんですね。
投稿者 にこちゃん(^v^) : 2006年09月11日 12:44
【romyさま】
ありがとうございます。限りなく自分が楽しんでいるだけですが、
そう言っていただけると幸いです。
で、自分的にも愛玉子より、中心になってしまった(笑)
玉子サンドですが、中身も入ってない普通の玉子焼きなんです。
でも、お店の雰囲気とベストマッチなメニューです。
そして、店内のカキ氷器も一見の価値ありですよ。
投稿者 takapu : 2006年09月11日 00:24
いいですね、ひるたび・さんぽ!
近くの街も案外知らないことが多いし、東京もまだまだ面白いものがいろいろありそう♪
個人的には、あつあつ卵サンドが気になります〜。
投稿者 romy : 2006年09月10日 23:42