« 2009年10月 | メイン | 2010年01月 »

2009年11月18日

■イタリアン・バール「BARDIGO」で ネグローニとカキスパゲッティ

091030-01

野菜とキノコを活かしたお皿たちを堪能した「クーリ」を後にして、新富町の裏通り。
ずっと気になっている「トニーの店」の前に立つも、中からカラオケをがなるオッチャンの声が漏れてきて、渋いバーであったらいいのに、という期待はどうやら当ての違うものだったらしい。
少々残念な心持ちと、それでも一度訪ねちゃおうかなという野望(笑)を抱えたまま、首都高・京橋ランプの方へ向かって歩く。
目的地は、その京橋ランプ入口のすぐ脇にあるバール、「BARDIGO」だ。

店入口の両脇に置かれたテーブルにも先客さんがあって、空席があるか心配になるも、
ちょうど空いたテーブルがあって、すんなりとそこへ潜り込む。
週末のちょい深い時間帯の店内は、バールらしい賑やかさに包まれています。


カジュアルなカクテルが気分かなぁとメニューを漁って、指差したのが「ネグローニ」。
ジンベースで、カンパリとベルモットによる鮮やかな夕焼けのような色相のグラスだ。

091030-02

フィレンツェの老舗リストランテ「カソーニ」が、常連客の伯爵ネグローニのために食前酒としてつくり、伯爵の名を冠するのを許可されたものらしい。
イタリアン・バールに似合いのカクテルのひとつ、ってことになるね。

そんなグラスになにかお供をとメニューを辿って目に留ったのが「カキと水菜のスパゲッティ」。
お腹は十分に満たされていても、「カキタベニスト」精神がひょっこり顔を出すのです(笑)。
Sサイズでお願いできるのが嬉しいぞ。

091030-03

想定通りのお皿全体に小振りの牡蠣の風味がちゃんと廻ってる。
気仙沼の「生牡蠣」や「牡蠣のラルド巻きフリット」の用意もあるんだね。

どこからともなく夜な夜な仲間が集まってカジュアルに愉しんでいる、
そんなイメージのイタリアン・バール「BARDIGO」。

091030-04

70年代のBGMが醸す懐かしさがオッチャンたちにも居心地のいい空間にしています。

「BARDIGO」 中央区新富1-4-3 レプレビル1F [Map] 03-3551-5535

記事の編集 takapu : 22:34

2009年11月14日

チャーハン・カキフライ@たけの 【築地場外 洋食】

何日か前に、焼きめしブームが来ている話を書いたところ
なべひろさんから「たけの」がお勧めとのコメントをいただいた。

「たけので"チャーハン"とは気づかなかったなぁ、、、」と
そのマニアックな探索ぶりに感心しつつ放置(笑)。

とそのなべひろさんからまもなく出るといふ本の件で
連絡をもらい、すっかり忘却しつつあった"チャーハン"を食べるべく、「たけの」へ。

問題はチャーハンのおかずに何をつけるか、、、
常套手段であれば"トン天"だが、
あれはご飯のおかずにしてこそその実力を遺憾なく発揮するもの。
チャーハンの友といえばフライだろう、といふことで
何年かぶりに"牡蛎フライ"を食ってみる。

091030-01

"炒飯"はタマネギが一杯!

091030-02

091030-03

"カキフライ"はお馴染みのまとめ揚げ!

この組み合わせ、悪くはないけど・・・
汁物が必要だな、、、

記事の編集 takapu : 23:11

2009年11月12日

■洋食「レストラン大宮」で奇跡の牡蠣安芸の一粒で馳走カキフライ

091022-01

初めて訪れた時は印象の良くなかった、
浅草寺脇の「レストラン大宮」。
カウンターの正面にする大宮シェフが何故だか大層ご機嫌が悪く、強面なシェフの顔が怒気に満ちていた。
そのピリピリとした雰囲気が愉しく美味しくいただこうとしているカウンターのこちら側にも伝わってきて、とっても遣る瀬なかったことを今でも思い出す。
丸ビルの店でにこやかに応対するシェフをみて、なんだか妙な安心をしたこともまた思い出せる。
その「レストラン大宮」へ、これは絶対行かなくちゃ!と思ったのは、とあるTV番組を観たからなんだ。

その番組は、テレ朝の「地球号食堂〜エコめし宣言」
地球にも、身近な環境にも、人にも優しくなれるオリジナルメニューを目指して、安心・安全な食材の生産者を訪ね、その厳選食材を趣旨に賛同したレストランに委ねる。
そんな番組第4号の食材が、牡蠣どころ広島の「安芸の一粒」だったのだ。


牡蠣ひと筋35年という島田水産のオッチャンがつくる牡蠣は、同じ広島圏の牡蠣ともはっきりとした違いをみせているという。
海の男らしい厳つい風貌に似合わず、顕微鏡を覗き込んでは、いいDNAの牡蠣を掛け合わせてサラブレッドな牡蠣の稚貝を生み出す。
その親牡蠣となっているのは、厳島神社の大鳥居周辺の干潟の岩に付着している牡蠣たち。
そして、その干潟での養殖が「安芸の一粒」の魅力を格段に増しているのだと。
浅瀬ゆえ水温の変動が大きく、温度が下がればぐんと引き締まる牡蠣。
干満の差も影響して、水面から出て陽に晒される状態に耐えようと引き締まる牡蠣。
そして、干潟に住むさまざまな生物たちが穴を掘ったりして耕すようにして環境を活性化、豊富なプランクトンを生んで養分を蓄える牡蠣。
そんな干潟が残っているのは、世界遺産・厳島神社あればこそ。
云わば、世界遺産が守る干潟が生む、奇跡の牡蠣、という訳なんだ。


ほうほうと思いながら、その「安芸の一粒」を使ったオリジナルメニューをどの店に任せるのだろうと観ていたら、それがあの「レストラン大宮」。
大宮シェフ自らでなく、若きシェフに挑ませた「安芸の一粒」を使ったオリジナル料理は、
「カキフライ」。
そのカキフライを試食した大宮シェフは、口髭をひくっとさせて「いいんじゃな〜い」と。


期間限定(10/27〜11/01)、一日10食という限定モードにも引っ張られて、ラーメン屋ならぬ洋食屋に開店前のシャッター状態(笑)。
定時ちょっと前に、カウンターの人となりました。

091022-02

卓上に「地球号食堂」からのメニューを紹介するプレートがあって、「コレください」。
通常メニューでいうところの、一番下段「Omiyaお勧めのフライ」が「安芸の一粒 カキフライ」だということになる。

油の沸くような弾けるような音がカウンターの中から聞こえてくる。
カキフライを調理しているのは、番組でも紹介された若きシェフなんだろな。
「お待たせしました」と「カキフライ」のお皿がやってきました。

091022-03

定番的5つのフライにたっぷりのタルタルが添えられています。

091022-04

パン粉パン粉した衣とは違って、細かな粒子で包んで揚げ焼きしたような表情をしている。

091022-05

国産小麦粉で自家製したフランスパンを細かくおろし、そこへパルメザンチーズと刻んだバジルを混ぜ込んだものを衣にしているんだ。
どれどれとそっと齧ると、その衣がカリっとしながら、チーズとバジルの風味を一瞬過らせる。

と、その直後に中の牡蠣の身が堰を切ったように弾け、押し寄せる。

091022-06

ドワッ!と広がる鮮烈な旨みの海。
うひゃひゃひゃ、こりゃ堪らん。
これが「安芸の一粒」かぁと、その地力を垣間見ちゃった感じだ。

そして、たっぷしのタルタルもなかなかに絶妙。

091022-07

ニンニクと鷹の爪を一緒におろし、卵黄とオリーブオイルでマヨネーズを作り、そこへ刻んだ茹で玉子、トマト、玉葱、バジルを混ぜ合わせたもの。
ちょっとした辛み風味とちょっとしたトマトの酸味がタルタルのコク味にいい輪郭を添えていて、揚げ焼きカキフライによ〜くマッチしているんだ。
うんうん、ご馳走さまです。

泰然自若が新進気鋭を琢磨する、老舗洋食「レストラン大宮」。

091022-08

「安芸の一粒」を育んでくれた厳島神社大鳥居を望む干潟と島田水産のオッチャンとオリジナルフライを考案してくれた若きシェフとそのシェフを育てた大宮シェフに感謝を思う、浅草のお昼どきでありました。
「安芸の一粒」は、在京のいくつかのレストランでも食べられるようなので、
そちらにも行かなくちゃ(笑)。

「レストラン大宮」 台東区浅草2-1-3 [Map] 03-3844-0038 http://0038.info/

記事の編集 takapu : 22:10

2009年11月11日

■北海道居酒屋「釧路食堂」で ザンギ鮭とば厚岸牡蠣クジラルイベ

091020-01

武蔵小山のアーケードといえば、750mとも800mとも云われるその距離を誇る「パルム」が世間に知られるところ。
そのアーケードは武蔵小山の駅前で矛先を変えるように左に転じて、平行して南北に走る26号線通りの向こうにL字に廻り込んでいる。
行き交うひとの数や賑やかさは比べるまでもないけれど、そこにもぽつぽつと飲食店が散在しているンだ。
今宵は、そんなアーケードの傘の下で気になっていた一軒、「釧路食堂」にお邪魔です。
入口を入ったところがちょうど厨房を横からみる感じになって、左手にカウンターがある。
ほとんど満席の様子を横目にしながら、空席あるやを目線で訊くと、カウンターの中程へと誘われました。


手元にメニューがあるものの、壁に貼られた品書きもまた目を引いてくる。
その中でもまず、「厚岸産」という一文に抗えず、ご注文(笑)。

091020-02

ちょっぴり檸檬を絞り垂らし、殻に口を寄せ一気に啜る。
たっぷしのミネラルとミルキーな旨みの向こうに、澄んで冷涼な海のイメージが通り過ぎます。

えー…牡蠣以外の料理はこちらからご覧ください。牡蠣ブログなもので…


「釧路食堂」 品川区小山4-8-20 [Map] 03-3784-8839


記事の編集 takapu : 22:12