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2006年12月19日

銀座・モルチェ カキフライ(2,500円)

オイスターフリークの皆様、お待たせしました!カキタベ!でございます。

さて、現在のカキタベ!は何位になっているでしょう?


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 年内のうちに、どうしても行きたかったモルチェへ。

 明治屋の横にある階段を上がって、少し重い扉を開くと、窓越しに見えるのは、英国屋やティファニーといった、銀座を代表するお店の数々。窓際の席に案内してもらい、景色を楽しみつつメニューブックの中から注文したのは、お店の名物であるカキフライ。

 値段も値段ということもあって、どんなカキフライが出てくるのだとうろ、期待で胸を膨らませながら待つこと約13分、運ばれてきたのは期待通りにボリューム感に満ちた一皿であった。

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 ナイフとフォークで二つに切って口に運ぶと、粗めのパン粉によるカラっとした食感から、驚くほどに力強い牡蠣の弾力へと展開する。

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 これは驚くほど旨い。一つ一つの部位の食感やコクといった個性が、全ていい方向で働いているのである。
 
 一緒に出てくるソース類はウスター、タルタル、そしてレモンを入れて3種類。つまり、何もつけずに食べるのを含めて、4種類の方法で楽しむことが出来る。

 タルタルの濃厚な味は、しっとりとやさしくカキフライを包み込み、かすかな塩味から玉子の甘みとコクに変化し、カキフライの味わいを深めてくれる。

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 ウスターソース。自分はカキの味が消えてしまうということで、この類のソースをつけて食べるということはほとんどやらなかったのだが、

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 これは、カキの味をしっかりと引き出すソースである。

 自分がカキフライを食べていて一番楽しいのは、一つを頬張りながら「次はどのソースで食べようか…」と考えることである。

 4種類の食べ方があると、どの食べ方で一番たくさん食べようかなんて考えてしまい、口の中に既にカキフライがあるにもかかわらず、頭の中では次のカキフライで一杯になってしまう。

 そんなこと考えながら7個のカキフライを自分の思うがままに頬張る。そして、余韻に浸りながら、食後のコーヒーを口にする。

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 こんな幸せ、なかなかありつけない。

 さて、ここのモルチェは12月30日をもって、耐震工事のために半年ばかし閉店するとのこと。つまり、このカキフライに会えるのは、年内限り。そして、現在「カキフェア」と銘打って、カキピラフやカキグラタンを食べることができる。こうなると、閉店前に全種類を食べてみたいものである。

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 今、牡蠣の業者が危機的状況を迎えています。きっかけは、皆様もご存知の通り「ノロウィルス」との関連性によるものです。

 牡蠣の食べ方としては、生牡蠣や今回のカキフライ等、「生と加熱」に分かれることになります。前者の場合は、「生食用」という牡蠣を食べることになります。

 これは、加熱によって菌を滅失するというプロセスがない分、多少のリスクを負うことになる食べ方なのですが、この種類は、保健所が定める指定海域にて養殖されるものなので、プランクトンや菌の絶対数が非常に小さいものとなっています。また、洗浄や消毒を施してから出荷されるので、基本的に安全なものとされます。

 一方、カキフライに使う牡蠣は主に、「加熱用」とされているものです。これは生食用の海域に比べて、プランクトンが豊富な海域で育ったものであり、それと同時に菌を有する可能性も多少大きくなります。
 
 しかし、加熱用という名称の通り、加熱することで有害な菌は滅失されるので、安全に食べることができます。(85℃以上の温度で1分以上加熱するすることで、菌は滅失されます)

 ここ数日で、広島の漁協は生食用の出荷を取りやめたり、宮城ではノロウィルスが見つかった海域の牡蠣について、その出荷を取りやめることで、従来より更に高いレベルで、安全性を保つ活動を行っています。そして、この状態が続くことで、来年以降の牡蠣の成育活動に支障が生じることも考えられます(現に、卸値は従来の半分程度に落ち込んでいます)。

 私はカキタベニストです。牡蠣の食べ方を遵守することを優先して、牡蠣を楽しみ続けることで、牡蠣の文化が発展することを望んでいます。

 そして、もしよろしければ明日の昼にでも、タルタルソースをたっぷりとつけた、カキフライを食べてみてください。誇張ではなく、それによって牡蠣の文化は守られるのです。

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 今日もありがとうございます。通算231食目を迎えた、カキを愛する、“kakipedia制作委員会”と、カキばっか喰ってるカキタベニストへのご支援がてらに、人気blogランキングもご覧いただけると幸いです。

カテゴリー : [ takapu|銀座|カキフライ ]  記事の編集 takapu : 2006年12月19日 23:44

コメント

 【たかはしさま】

 店内を初めとして、庶民派なお店ではあるのですが、カキメニューを見たところ、やはり大きな違いが…

投稿者 takapu : 2007年02月06日 00:51

takapuさんこんにちは。
レスに気が付くのに遅れました。。。
コメントやトラックバックスパムってやですねぇ。。

京橋の店が銀座より庶民的価格ですとうれしさいっぱいなのですが、違うような予感がしますね(^^;

投稿者 たかはし : 2007年01月16日 12:20

 【たかはしさま】
 
 京橋のモルチェですが、今月中に行くことが確定しました(笑)。

 ただ、値段を調べると銀座のモルチェとは、ちょっと違うようですが…

投稿者 takapu : 2007年01月10日 23:21

takapuさんこんばんわ。
京橋のお店も未入店ですが、あるとうれしいですね。
わざわざお調べされずともいいで、、、、、、、、いえ期待しております(笑

其の前に外食では今年初のカキフライを食べに新宿まで行こうかな。

投稿者 たかはし : 2007年01月09日 22:25

 【た…たかはしさまぁ!】

 それは…何とも痛恨ですね。京橋のモルチェで、同じレベルのカキ料理を出してくれるか、調べてみます。

投稿者 takapu : 2007年01月07日 22:56

takapuさんこんばんわ。
七草粥の日になってしまいましたが、今年もよろしくお願いいたします。

モルチェへは29日に仕事から逃げ出して向いました(笑
ですが逃げ出すタイミングが悪く、着いた時には二階へ登る階段はまっくら。
かなり脱力しました。。。

投稿者 たかはし : 2007年01月07日 19:57

 【たかはしさま】

 コメントが遅くなってしまいましたが…行かれましたか?

 タルタルがなくても、ここのウスターでしたら十二分に満足できる味です。

投稿者 takapu : 2007年01月02日 19:49

takapuさんこんばんわ。

気配ではなく、旨うまですか!
29日までに時間を作っていかねばなりませんね。
タルタルは個人的にそんな好きではないのですが、期待してしまいます〜。

投稿者 たかはし : 2006年12月25日 19:02

 【たかはしさま】

 気配ではなく…旨うまです!!ここのタルタルは個人的にかなり気に入ってしまいました。

 なので、タルタル率高めで食べました。でも、最後の一口分のタルタルはたっぷりというぐらいに、たっぷりでした。

投稿者 takapu : 2006年12月23日 23:55

takapuさんこんばんわ。
写真で見てもおいしそうな気配がっ!(笑
年内に行ければいいなぁ。。。

カキフライに何をつけて、は私も同じです。
味の変化を愉しむっていいもんです。

投稿者 たかはし : 2006年12月22日 19:48