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2008年03月26日
■洋食「ながおか」 で破れた衣の揚げ色がソソるカキフライ
オイスターフリークの皆様、カキタベ!でございます!!!
そのまま佃大橋を潜り行けば、
聖路加のタワーへと至る中央区湊三丁目。
嘗ての地上げの名残りか、虫食い状にトタン張りの家屋と真新しいビル・マンションとが混在する、そんなエリアであります。行き交うヒトは決して多くありません。
そんな通りの長屋風に連なる家屋の隅
に一軒の洋食屋さんの暖簾を見つけました。
過日Gingerさんが「ジンジャー」を賞味していた、
「ながおか」さんだ。
すっきりとして潔い印象の店内の止まり木に腰を据えて、
頭上の品書きを見上げます。
ボクの目的は「ジンジャー」ではなく(笑)、メニュー筆頭の「カキフライ」。
定番数の5個のフライがステンレス皿に盛られ、はよ食えと呼んでいます。
トップシーズンのなせる技か、ぷっくりころころとした牡蠣が寄り添うようにしている。
ちょっと衣が剥がれて、
そこから覗いた牡蠣の襞がうっすら揚げ色になってるあたりが微笑ましくも食欲をソソります。
さく、じゅわん。
衣の歯触りと解ける身のエキスとのコンビは、やっぱり揚げ物の王道でありますなぁ。うんうん。
正午を少し過ぎたあたりから、お客さんが集まり始めた洋食「ながおか」。
ずっとここで頑張っていて欲しい。
まだ薄い陽射しの中で振り返りつつそんなことを思う、冬の日でありました。
「ながおか」 中央区湊3−9−7 03-3552-7089
通算301食目を迎えたカキタベ!をベストテン入りまで一押ししてください!!!人気blogランキングへ。
記事の編集 takapu : 23:05
2008年03月08日
銀座・南蛮銀圓亭 伊勢的矢産殻付生牡蠣、カキフライ、ソテーライス、ババロア、コーヒー(5,000円)
オイスターフリークの皆様、カキタベ!でございます!!!
カキフライの殿堂と呼べるお店が都内にはいくつかある。
銀座界隈で言うと、居酒屋というベールをまとったカキフライ屋さんの「三州屋」だったり、洋食店の雄である「煉瓦亭」、自分は未食ながらも一度足を運んでみたい「みかわや」等々。おそらく、一人ひとりにとって殿堂と呼べるお店は異なるはず。
そして、この南蛮銀圓亭も、カキフライの殿堂として名高いお店。
ただ、下調べをしているうちに自分一人で行くには、多少雰囲気が上品すぎるということもあり、こちらのカキタベ!新・副委員長に同伴いただき、今後のカキタベ!の運営ミーティングを兼ねた会食となった。
窓際の席に案内されメニューに目を通した後にしたことは、財布の有無を思い出し、財布の中身を確認し、そして腹をくくる。
注文したのは、お昼に食べることができる牡蠣メニュー2品、的矢の生牡蠣プレート(2人でシェア)とカキフライ。そしてライスやパンが別料金だったので、ソテーライスなる一品。こうなると、勢いが付いたもの勝ちだ。
テーブル上のスライスされたバゲットを眺めつつ、富士ミネラルウォーターを口に含めつつ、まだ未ぬ生牡蠣とカキフライに思いを馳せる。それは副委員長も同じだが、実は経験済みということもあって、妙な興奮はなく、いい意味で淡々とそれが運ばれてくるのを待つ。
そして、最近このお店に加わったという給仕さんによって、3個ずつシェアされた生牡蠣が運ばれてきた。
10センチクラスの生牡蠣を目の当たりにして、まず印象的だったのが、少し茶色がかった色合い。その色合いをじっくりと観察していると、なんと貝柱の横にある窪み越しに、ぷるっと動きが見えた。つまり、まだ生きているということである。
産地以外の場所だと考えれば、これ以上なく新鮮な状態にある牡蠣。
なので、レモンやカクテルソースを落とす前に、まずはそのままスルっと口に含む。すると、圧倒的な瑞々しさが口の中を潤して、歯が牡蠣の身に当たると、全身の弾力がシャクシャクと心地よい食感を生み出す。
そして、この食感から生まれる磯の味が口から消えていくにつれて、今度は甘さが浮き上がってくる。この流れ、正に理想的。くっきりとした余韻を残して喉の奥に一粒目が消えた後、しっかりと殻についた貝柱をナイフ切り取って口にすると、まるで甘さでできているかのような味が口いっぱいに広がる。
二粒目に、カクテルソースを落とすと、磯の味がケチャップとピリっと辛い刺激に入れ替わり、今度は自力の強さを感じることに。たいてい、強いソースを合わせると牡蠣の風味は消えてしまうので、自分はストレートかレモンしか使わないのだが、この牡蠣で合わせると味の形は変わるものの、本質がブレることはまったくない。
三粒目にはレモンを絞る。酸味にリードされて広がるのは、やはり濃厚な磯の味。メリハリが利いた味がたまらない。よくよく考えると、これが6粒で2,600円というのは、オイスターバーを考えるとお得。そして、思えばもっとお得なメニューである、カキフライが目の前に。
一言で言うと、カキフライらしくない外観。俵型で均一なフォルムの揚げ物という印象を持って臨むと、そのギャップに驚くことになる。
きめ細かい衣に覆われたそれは、フライというよりはコートレットのような姿。
一つサクっとほおばると、単純にジューシーというよりは、むしろぎっちりと旨みが詰まったような味。衣の味ではなく牡蠣の味。シンプルにそれを引き出そうというのがこの形になった理由かもしれない。
そして、秀逸だったのがタルタルソース。
牡蠣の味と同じぐらい濃厚で、やさしくて、そしてまろやか。カキフライを全部食べ終わっても、バゲットにこれを乗せて食べてしまう。
ちなみに、今、このお店は前の場所から移転して、ビルの7階というシチュエーションにあるが、移転前には牡蠣の殻の上にカキフライを一つずつ乗せるというプレゼンテーションだったものが、移転してからは殻がなくなり代わりに数が一つ増えたとのこと。
で、カキフライのお供になったのがソテーライス。
炒め油のコクが一粒一粒に絡み、一口、また一口と止まらなくなる。さしずめ、カキフライを食べるかソテーライスを食べるかといった具合。
牡蠣と向き合った時間が終わり、流れでデザートを食べようと給仕の方に伺うと、ババロアがあるということなので早速注文。ところが、現れたのは…
まるで、プリンのようなババロア。手をつけがたい雰囲気ではあるものの、早速スプーンを入れる。
ベースそのものは甘さ控えめの上品な味。なのに、少しだけザラっとした食感。その正体はお砂糖。フルフルとした食感にメリハリをつけて、しかも甘さを広げる。ここに、アルコールの芳醇な香りをまとったカラメルソースが絡むと、お子様向けのイメージだった一品が、大人向けの上質なデザートに昇華する。
確かに、値段は安くない。でも、街の喧騒と無縁の空間で食べる味と記憶は、絶対に忘れがたいものとなる。ここぞのお店というのは、こんなお店に違いない。
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記事の編集 takapu : 12:03
2008年03月01日
カキタベニストに、新メンバーが加わりました!
オイスターフリークの皆様、カキタベ!でございます!!!
元々、カキタベは4人のカキタベニストを中心に、牡蠣好きのブロガーによる紹介記事と共に、牡蠣料理を紹介していましたが、事情により2人がブログを中断し、事実上、2名でカキタベを運営してきました。
ただ、数年前から、あるブログに記された牡蠣の記事を見て、私はこの方にカキタベニストになっていただきたいと思っていました。一種の片思いみたいなものです。
この方は自分のスタイルを貫き通し、颯爽と記事を執筆するタイプで、どちらかと言えば、群れることなく媚びることなく、旨いものとそれが生み出す空気が好きな方です。
でも、カキタベ!は牡蠣料理をネタに、いたずらに群れて集まるのではなく、各人が思い思いに食べ続けてきた記事を、淡々と掲載してきたからこそ、今日までやってこられたんだと思います。そして、そのスタンスはこれからも変わりません。
今日から、こちらの方をカキタベニストとしてお招きいたしました。今後のカキタベ!にもご期待ください!
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