ひるどき日本ランチ日記: 赤坂・L'arcobaleno（アルコバレーノ）　PranzoA（1,000円）

« 虎ノ門・粥屋　鶏粥（大盛・580円） | メイン | 赤坂・L'arcobaleno（アルコバレーノ）　PranzoA（1,000円） »

2006年01月20日

赤坂・L'arcobaleno（アルコバレーノ）　PranzoA（1,000円）

　赤坂駅のコージーコーナーの横にある出口を出て、一ツ木通りをちょっと進むとビルの地下にあるトラットリア。

　ランチのメニューにはPranzoAとBというものがあり、Aはパンと前菜（スープとサラダ）、そしてパスタ類を４種類から１つ選択して、最後にコーヒーか紅茶が出てくるというもの。ちなみに、Bになると肉料理か魚料理から選ぶメインとデザートがつく。

　まずは、自家製のパンが運ばれてきた。

　運ばれてくる前は、値段的に１種類だと思っていたのだが、レーズンバゲットとクルミのバゲット、そしてフォカッチャという３種類のパンとオリーブオイルが出された。ものすごく小麦の味が濃厚という訳ではないのだが、胡椒が落とされたオリーブオイルをつけて食べると味が一変。オイルと胡椒が作る印象的なコクと刺激を、ダイレクトに活かす具合のものとなっている。また、レーズンやクルミそのものの味も濃く、そしてフォカッチャも妙に指がべたつくという感がないので、次々と食べてしまう。

　次に、前菜が運ばれてきた。

　一見、普通のポタージュとサラダなのだが、ポタージュを一口飲むとその印象が変わる。

　ジャガイモとすりおろしたニンジン、そして生クリームによるポタージュに、パセリがまぶされたものなのだが、とにかく濃厚。生クリームによるほんのりした甘さが主導の味なのだが、ここにジャガイモのコクとニンジンの食感が加わって、飲みやすいのに濃厚という組み合わせとなっている。

　また、パセリが実に力強い苦味を出しているので、この甘さに対して鮮烈なアクセントとなっている。ポタージュのパセリとなると、色づけ程度だったり本体に負けているというものが多いのだが、ここのパセリは存在意義が違う。

　サラダもレタスやトレビスをオイルとバルサミコで和えたものに、スライスされた肉が１枚乗っているものなのだが、トレビスの濃度ある苦味とバルサミコの甘みの組み合わせがたまらない。

　そして。メインディッシュである「アクアコッタ（10種の野菜と半熟卵のスープ）」が運ばれてきた。

　パスタ類があるにもかかわらずメインにこれを選んだので、スープに次ぐスープという具合になってしまったのだが、一口食べるとそんなことおかまいなしの状態に。

　大きめの具として豆と根菜がメインのスープに、半熟卵を落としてそれをオーブンで焼くというものだが、根菜の味と豆の味がしっかりとにじみ出ており、豆本体と皮の食感もしっかりと伝わってくる。また、半熟卵についてもこの手の料理にありがちな「白身で味が寝ぼける」という類のものがまったくない。むしろ、チーズがかかった白身が持つコクが、スープに加わって一層旨みを増している。黄身の部分にしてもクセがないので、野菜の味を壊すことがない。ちなみに、焼きたてで出てくるのでお皿を触ると本気で熱い。

　食後のコーヒーを飲んで、お会計の際に野菜の味について話したところ、実はこのお店が、「ネイチャーガーデン」という、野菜を専門に取り扱うお店が経営していることが判明。それで野菜の味がストレートにそして、本来の味で楽しむことができるとのこと。

　とにかく、野菜の力を味わうには申し分のないお店である。

---------------
　
　この日記はblogランキングに登録しております。気が向きましたらこちらのバナー→をクリックして、はっぱをかけてください。