フランス料理にまつわるカキ料理の記事

2006年03月01日

赤坂・オステルリースズキ 牡蠣のコース 〜その5・ランド産ホロホロ鳥のロースト 牡蠣のソース・エピローグ〜

本日もカキタベニストの活動をご覧頂きありがとうございます。

 さて、今現在の「カキタベ!」は何位になっているでしょう?


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 様々な形で牡蠣を堪能するこの日のコースを締めくくるのは、ランド産ホロホロ鳥のローストを牡蠣のソースで食べるメインディッシュ。

 元々、ホロホロ鳥はギニアが原産の鳥で、これがフランス南部を経由して、ヨーロッパ全体に広まったというもの。この日のホロホロ鳥もフランス南部にあるランド地方という、ヨーロッパ最大の森林山系であり、フランス最大の温泉地でもある地方にて育ったもの。

 ナイフで切り分けて一口食べると、パリパリした皮の食感…いや、この日の主役・名誉カキタベニストが記した記事こそが、この料理のすばらしさを表していると思う。

 さて、この料理の後はデザート。運ばれてくるデザートワゴンに積まれた10種類以上のデザートの中から、好きなものを好きなだけ食べることができるというシステム。ということで、サツマイモのタルト、プリン、そしてワゴンとは別に作られるアイスを注文。

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 サツマイモのタルトは、サクサクした生地の食感とサツマイモのクリームのバランスが、しっかりと取れており、こちらも牡蠣に負けない重厚感を作り出している。一方、プリンは本体が卵を中心とした濃厚な作りとなっており、ここに甘さを抑えて苦味をも感じさせるカラメルの味が加わり、いい対比を作っている。

 そして、アイス2種・ラムとカシスが運ばれてきた。

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 このお店のデザートで個人的に一番好きなのは、毎回フレーバーが変わるアイスである。この日のアイスもラムはしっかりと濃厚で、アルコールがほどよく感じるという味。カシスはさっぱりとしつつも、果実のいい部分が忠実に引き出された味。後者は口直しの意味でも非常に機能的である。

 さらに、このお店ではデザートの後にジャスミンティーと、プティフールが出てくる。

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 アーモンドのプラリネとレモン・ココアのサブレである。プラリネは以前に食べたことがあるのだが、今回出色だったのがレモンのサブレ。甘みが濃厚でありつつ酸味もしっかりと残っているので、ものすごくさっぱりとした後味に仕上がっている。

 今回のコース、実は大きな特徴があって、お皿が進むにつれて、牡蠣の使われ方が固体からソースに変化しているのである。最初は生に近い牡蠣の食感を、次に一種の焼き牡蠣として、そして薄い衣で包まれた牡蠣を経てソースに流れるというもの。固体としてもしっかりとした味を伝えるのだが、実はソースにするとその濃度が益々際立つものになっていた。

 やはり、牡蠣という素材の奥深さは、どのような形になっても、らしさを失わないことにあると自分は思う。

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 ご覧いただきありがとうございます。

 この「赤坂・オステルリースズキ 牡蠣のフルコース」シリーズは、実際に食べた覚王委員と編集担当、そして名誉カキタベニスト・東京カリ〜番長による記事にて、カキのコース料理全5食を、リレー形式で記事を執筆いたしました。

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2006年02月28日

赤坂・オステルリースズキ 牡蠣のコース 〜その4・牡蠣と芝海老のニューバーグ新キャベツ添え〜

本日もカキタベニストの活動をご覧頂きありがとうございます。

 さて、今現在の「カキタベ!」は何位になっているでしょう?


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これは、また春を感じさせる一品です!
甘くて美味しいキャベツの緑に芝海老が桜色にちりばめられ、そこへ牡蠣がじゃまにならないようにしっかりと味を出している。冬から春への季節の移り変わりを表現した、素晴らしい一皿。(なんか表現が、恥ずかしいのですが、ホントにそう感じたんですよ。。。)
シェフは、ちょっと自信なさ気で『キャベツが主役なんです』とおっしゃってましたが、まさにその通りで、なんとも嬉しくなりました。
一品一品シェフが前後に顔を見せてくださり、とても優しく会話をさせて頂きました。いろいろと気遣いもして頂き、料理にも、その人柄が出ていると感じました。
もちろん、我々だけではなく、他のテーブルのお客さまにも同じように、接しておられて、とても楽しそうに食事されておりました。

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2006年02月27日

赤坂・オステルリースズキ 牡蠣のコース 〜その3・牡蠣と北海道産白子のポワレ トリュフ風味〜

本日もカキタベニストの活動をご覧頂きありがとうございます。

 さて、今現在の「カキタベ!」は何位になっているでしょう?


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 いや〜、美味い!こんがりと、いい焼色がついた白子がドンドンと二つ。牡蠣はやや控え目な焼き加減のものが一つ。スライスされたトリュフがニ枚。その下には、トリュフのリゾット!「ソース替わりに、一緒に食べて下さい。」とのこと。
一緒に食べても、別々に食べても、どうやって食べても美味しいです。
なんとも贅沢な一品ですね。
ただ、カキタベ!としては、やや牡蠣の存在が添え物的になってしまっていたので・・・。
でも美味かったな〜!!

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2006年02月24日

赤坂・オステルリースズキ 牡蠣のコース 〜その2・牡蠣のグラタン シャンパーニュ風味〜

本日もカキタベニストの活動をご覧頂きありがとうございます。

 さて、今現在の「カキタベ!」は何位になっているでしょう?


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 濃厚なジュレの余韻に浸っていると、牡蠣の殻を活かしきったデザインのグラタンである。

 ホワイトソースが殻全体を満たしており、その中に入っているのも牡蠣のみ。ソースを一口食べると、空気感にあふれた軽い口当たり、そして、そこから広がる濃厚なソースの味。シャンパンが含まれており、その炭酸が軽い口当たりを生み出している。

 そして牡蠣を食べると、このソースの軽い食感と牡蠣の重厚感の対比によって、牡蠣の味が引き出される結果となり、ソースを更に濃厚にする牡蠣のコク深さをも感じる。

 やはり、いい牡蠣というのは固体としての旨さと、そこから染み渡る味の旨さという二通りの旨さを持った食材であると、このグラタンを食べて改めて感じた。

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2006年02月23日

赤坂・オステルリースズキ 牡蠣のコース 〜その1・牡蠣のジュレ シェリー風味〜

 本日もカキタベニストの活動をご覧頂きありがとうございます。

 さて、今現在の「カキタベ!」は何位になっているでしょう?


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 今回のコースについて、予約確認の電話をした際に、「生牡蠣はいかがしましょうか?」と尋ねられたのだが、せっかくこのお店で食べるのに普通の生牡蠣というのは、何かしっくりこなかったので、できればはずして欲しいという旨を伝えた。

 すると、メニューの一品目として運ばれてきたのが、この一品。コンソメベースのソースに、シェリー酒と隠し味として裏ごしした赤ピーマンを加えたものをジュレ状にして、生牡蠣の上に敷き詰めたもの。ジュレから一口食べたところ、ソースそのものの重厚感ある味をジュレ状にすることで、口を動かすごとにしっかりとその味が広がる。

 これを生牡蠣と一緒に食べると、生牡蠣特有のクセが上手に消えており、その代わりにソースの味がしっかりと牡蠣と一体になる作りになっている。加えて、生牡蠣の海のエキスそのものの味は消えておらず、牡蠣の味とソースの味が口の中で順番に広がって、ジュレが細かくなったときに一番融合する作りになっている。これならば、牡蠣の長所もソースの長所も味わうことができ、加えてその二つが組み合わさった味を楽しむこともできる。

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赤坂・オステルリースズキ 牡蠣のコース 〜プロローグ〜

 本日もカキタベニストの活動をご覧頂きありがとうございます。

さて、今現在の「カキタベ!」は何位になっているでしょう?


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 とあるきっかけがあり、自分が以前からお会いしたかった方と、夜に牡蠣を食べる機会を設けることとなった。

 カキタベニストとして、色々なお店の選択肢が浮かんだものの、例えばオイスターバー系となると、どうしても画一的なメニューになってしまったり、例えば「廣田」となると、予約のタイミングが難しいという問題があった。

 そんなときに思い出したのが、アンコウのローストに牡蠣のソースを絡めたこのお店。最近、魚介類のコースを始めたという話だったので、「牡蠣のコースは…可能でしょうか?」とたずねたところ、快く承諾いただけたというものである。

 ということで、全5品の牡蠣のコース。これぞ「牡蠣の牡蠣による牡蠣のためのコース」と言いたくなるぐらいに、印象的なものとなった。

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2006年02月09日

赤坂・オステルリースズキ アンコウの骨ごとロースト・牡蠣のソース(1,575円)

今日も、カキタベニストの活動をご覧頂きありがとうございます。

 さて、今現在の「カキタベ!」は何位になっているでしょう?


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 カキタベ!をやっていて気が付いたのが、「カキが盛んなフランス料理の記事がない」ということ。で、漠然と前日の深夜にオステルリースズキのブログで、クイックランチのメニューを見ていたら、「牡蠣のソース」という文字を発見。ということで必然的にこの店へ。

 注文して待っていると、豪快な姿がこちらに近づいてきた。そして、お皿に目を向けると、なんと丸ごと一匹分、約20センチのアンコウが乗っている。

 日本でアンコウと言えば、大きくてつるし切りというものが主流だが、フランスではこのサイズのほうがが主流とのこと。ちなみに、アンコウには「キアンコウ」と「アンコウ」があり、いわゆるアンコウとしてよく見るのは前者。現地で“Lotte”という呼ばれ方をしている今日のアンコウも前者。

 ナイフを骨に沿って入れて身を外して、まずはソースに絡めないで一口食べると、淡白でプリプリした食感のアンコウが、徐々に口の中で濃厚な味に変わり、脂も広がる。これに、広島産の牡蠣を使ったカキソースを絡めて食べると、最初は濃厚なカキの味が主導なのだが、それが段々とカキソースの土台の上で、アンコウが色々な変化をしていくという具合。

 この組み合わせにアクセントを加えているのが、上に乗った細く切られたフライドポテト。軽い食感と適度な重さをもったこのポテトが、ソースを吸収してしんなりしたときの味が印象的。

 また、フレンチでありながらも横に盛られたリゾットの味は、甲殻類のだし汁が前面に出ており、これだけでも旨いのだが、これにカキのソースが絡むと二通りのコクを楽しむことができる。

 添えられたキャベツとスナックエンドウも相変わらず甘みをもった味で、ソースの濃さをいいぐらいにやわらかくしてくれる。

 そして、食後のデザートはパッションフルーツのソルベ、グレープフルーツのジュレ・ヨーグルトソースがけ、そしてシュークリーム。

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 パッションフルーツのソルベは、とにかく果物そのもの。甘酸っぱさが全て濃縮されている味。グレープフルーツのジュレも、妙に甘くすることなくストレートに果物の味を活かした作り。そして、シュークリームは皮が驚くほどサクサクしており、これにクリームが染み込むというよりは、クリームはクリームで、皮は皮で一本立ちしているものが、組み合わさって更に旨くなるという具合。

 カキソースを食べて、カキは固形でもソースでも主役たる素材であることを、改めて実感。骨までしゃぶってしまったアンコウが、「丸ごと一匹食べた」というエピソードを含めてメインではあるのだが、カキあってのアンコウというのも事実なのだ。

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 ご覧いただきありがとうございます。

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